通じる

破壊後の余韻にしばし浸る。
予想以上に深く想っていた事を知る。
途切れそうな細い道をつたって通じていたと思う。
通じるのだと思う。そう。
それだけに、惜しい。
極寒の中で少しだけ灯った明かり。
最初光を当てられた時に思わず、胸がつぶれそうになった。
信じるつらさを思い出した。
それでも尚、光はあたり続けた。
ただそこを目指して赤子のように歩くしかなかった。
少しずつ溶け合う心。
 

相性もわりとよかったのかもしれない。
でも。
そこから先は。
傷を持った心では。


交わされた言葉。
それだけが残り。
多分、実際にはプラス方向なのだろう。
時は進む。それぞれの道。
でもたとえマイナスでも、もう少し一緒にいたかった。
まだ話してないこともたくさんあったのに。
たった一枚のハートのエース。
別れは突然にやって来る。


そう、いつか。
再びあいまみえる日のあるように。
残してくれた明かりを抱きつつ。
はるかなる高みへ。
あの失われた世界へ。
そこで歌おう。
いつか君のために。