久しぶりに口説いてみる

ちょっとした機会があって、久しぶりにそれとなく女の子を口説いてみた。かなり美人で、性格もよく、外交的。若いしスタイルも抜群である。はっきり言ってモテモテのタイプである。一方こちらは仕事その他で引きこもりがちな非イケメンタイプ。勝負の方向は多分明らかだが、ちょっとした隙を見つけてアタックを開始した。
私はその気になればちょっとした真面目な人間に見えるので、池の白鳥のように水面下ではバタバタしつつも、表面上は優雅に話しかける。彼女は愛想の良い笑顔と、初対面のわずかな尊敬をこめてこちらを見る。ちょっとした立食パーティだった。ワインを片手に、お互いの仕事の話や、音楽の趣味の話をする。決してシーチキン丼を食べているなどとはバレてはいけない(笑) 優雅でゴージャスで粋。最初の30分はなかなかいい展開だった。
しかし、寝不足とアルコールでだんだん、戦闘力が落ちてきた。思えば昼間、家の前でうるさい工事をされてよく眠れてなかったのである。そしてその女性は胸ぐりの深くあいた服を着ており、巨乳であった。
私は逆らえなかった。最初は顔ばかり見てたのだか、戦闘力が落ちるに従って、視線がだんだん胸に行き始める。おお、なんという美しき谷間よ!エーデルワイス!と妄想が頭に渦巻き始め、顔と胸に対する視線占有率が2:8くらいになってしまった(爆)
そういうのってバレバレなのである。経験上わかっている。私のエッチっぽい視線は彼女の視界に速やかに捉えられたであろう。嗚呼。
でもそれでも、その子の艶やかさにポーッとなりつつ、楽しく会話する。自分の顔がニコニコしてくるのがわかる。元気玉を作ってる時の孫悟空のような感じ。空気中の粒子が体の中に渦を巻いてエネルギー化していくようだった。
でも話がうまくない。口説きモードでしばらくしゃべってなかったので、気の効いた言い回しとかが、錆びた缶詰の奧のひからびたミカンのようにへばりついて出てこないのである。くそぅ。俺はもっとウイットがあって、セクシーで、女の子を夢に酔わせるような男だったように思ったが・・。気のせいか?(気のせいです(笑))



まあ、ともかく、酔っ払ってもいるし気持ちいい。「お前の元気をオラにくれ!」とばかりに若いエキスを吸収しつつ、口説く。錆びついた技のかけ方とか、駆け引きとか、恋の禁則10カ条とか、いろいろと思い出して行く。ああ、そうだったよねぇ、恋愛の始まりってこんな感じだったよねぇ( ´ー`)遠い目 もう忘れていたよ。遠い日の花火どころか前世の鳥羽・伏見の乱くらいに恋愛の記憶は遥か彼方。遠き島よりヤシの実一つである。びんづめラブレターなのである。まあとにかくいろいろと思い出したなぁ。
でも埃を少しだけはらって、またそのフタを閉じた。まだそういう時期じゃないだろう。
でも思い出させてくれてうれしかった。可能性というのは感じない限りいつしか忘れてしまうものなのだ。

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