スルメ化

村上春樹の小説の中で、羊男が主人公の「僕」に言う。


オドルンダヨ。
リズムの続く限り。踊る意味なんか考えないで。
さもないと君は固まってしまう・・。


というようなくだりがあるんだけど、凄くいいと思う。もっとも、私の知り合いに言わすと、「はあ?羊男?ついていけないわ」なんて言う。文学を解さない心の貧しいことよ・・。
まあともかく、よくこのフレーズは思い出す。
ある種の前向きな感情というものは放っておくと固まってしまって退化し、ひょろひょろのスルメみたいになってしまう。
私もその感情をしばらく放っておいたため、やっぱりスルメみたいになってしまった。先日ひょんなことからその感情に気づいたのだけど、まあ乏しい有様で、立っているのがやっとというくらい。しかも栄養をやらないと、あっという間に枯れてしまう。ポンコツだなぁ、もう。
あの時、それだけ傷が深かったんだなぁと思う。2年?3年?どれくらいたったろう・・・。
でもなんとか立てる。圧倒的に淋しい地平線に1人だけど、なんとか。そして立ったからには人脈を総動員して立ちつづけなければと思う。意味なんか考えないで。意味を考えると足は止まる。オドルンダヨ、リズムの続く限り。生きている限り。

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