自転車を盗まれる
そのチャリとはもう7年くらいの付き合いで、タイヤはツルツル、チューブも「今度パンクしたら終わりですよ」と言われていた。ギアも、いくら油をさしてもギイギイ言うし、そろそろ買い替え時かなと思っていた。
まあそんなボロいチャリなら盗まれないだろうとタカをくくってカギをつけっぱなしで置いてたら盗まれた。
探し回った。周りの路地の隅々まで。でもなかった。撤去所にもなかった。
盗まれたら買い換えようなんて軽く思っていたが、いざ盗まれてみると心が痛んだ。なんだかんだ言ったって愛着はバリバリあったのだ。
怒りまくったがもはや後の祭り。警戒心がゆるんだ自分がアホだった。
酔っ払いか、それとも悪ガキか。盗んでる瞬間を見つけたらタコ殴りにしてやるのに…。
探し回っても結局出てこなかったので、新しいチャリを買いにいった。
売り場を見回して、これしかないと思った。まるでフェラーリのように真っ赤なチャリが飾られていたのだ。
高橋「こういうのって案外盗まれないんじゃないですか？」
店員「そう目立つからね。統計的にも派手な自転車は盗まれないですよ」
とのこと。ダイエー一の市とかで3000円引きだったし、即決買いした。
しかし、目立つ。止めておいても、100ｍ先からでも見つけられる。
どうだ！ 盗めるもんなら盗んでみろ！
これなら大丈夫と確信した。何やら暗くなったら自動点灯するライトもついてるし、ギアの調子もすこぶるよい。無駄に重い先代チャリのギアを思い出しながら漕ぐ。
でも買い換えるなら、やはりきちんと店に返して廃車にしてやりたかったなぁ。どこぞのアホウに乗り捨てられて風雨に晒され続けると思うと辛かった。ほんとスマンかった。
とりあえず警察に被害届を出すことにしよう。もし犯人が何かの拍子に捕まったら思いっきり損害賠償をしてやろう。未成年だろうとなんだろうと、地獄を見せてやるぜっ(-_-)
とにかく自転車の撤去所ででも見つかればいいんだけど…。
