川の深さは

目の前に流れている川の深さはどれくらい?

1)足首 2)膝 3)腰 4)肩

この下を読まずにとりあえず考えてみてください。

で、何がわかるかというと、その人の情熱度。腰と答えると情熱派、肩と答えると情熱過多なんだそうです。私は「肩」の回答でした(笑)
さて、この小説「川の深さは」(福井晴敏)が凄く良いです。「肩」と答える主人公達が織りなす軍事ドラマとその底の人間性の物語性がスゴイ。電車の中で読んでて思わず降りる駅を乗り過ごしたのは久しぶり。福井晴敏は「亡国のイージス」や「終戦のローレライ」で有名ですが、この「川の深さは」が処女作なんですね。江戸川乱歩賞の最終候補に残り侃々諤々の議論の末に次点だったんですが、選考委員の大沢在昌に「僕はこの作者のファンになった」と言わしめただけあって超面白かったです。いやー、参った。横山秀夫以来、久々の大物というか、まだ「亡国のイージス」も「終戦のローレライ」も読んでないこのうれしい状況。ワクワクしますね。
ちなみにその年、江戸川乱歩賞に選ばれた「破線のマリア」という作品はそれほど売れた様子無し。リングもそうだったけど、次点でもいいものがあるんですね。江戸川乱歩賞といえば、ネット上の人気サイト「テキスト王」さんがそれに挑戦するからとサイトを閉じてまで頑張った賞。いい作品が集まるはずです。
さて、今から本屋さんに突撃するぞ!

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