鈍る感覚

先日、わけあって葛西から新木場まで夜中にチャリを漕いだ。葛西橋を渡るところまではまあまあだったのだけど、そこから道に迷う。方向はわかってるんだけど道が続かないパターンで。
あのあたりって、臨海工業地帯で公害が凄い。「これは明らかに体に悪いぞ」てな匂いがたちこめてて、タバコの方が健康にいいだろ?という感じの空気。そんな中で迷子になり、明かりも乏しく、コンビニすらなかった。

従来、こういうシチュエーションは苦手で、心細くなったものだけど、その時はそうでもなかった。「ヤバイ!」という気持ちの底2センチくらいで「それで?」という反問が巻き上がる。こういう傾向は最近顕著で、「税務署に怒られる!」「だから?」とか「ラリってる奴がこっちに歩いてきてる!」「ふーん」みたいなどこか他人事というか、突き刺さる恐怖をなし崩しにしてしまうヘドロのようなものがあるのだ。私は恐怖を感じる能力というのが異様なくらい強力で、昔からその想像力に怯えてきたが、長年生きてくると、だんだん鈍くなってくるのかもしれない。想像力は衰えないけど、なんというかタメができる。そんなものに負けるくらいなら、俺のやり方見せてやるぜ、みたいなあつかましさが出てきたような。もしかしたら大したことなんてあまりないのかもしれない、世の中って。思うほどは。

図太くなってしまえば楽な反面、やはりセンシティブなところを失ってしまい少し寂しくもある。もうほとんどのものは終わってしまったなぁという感もあるけど。おっ、なんかわびしくなってきたな。風邪のせいか…。
寝よっと(笑)

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