10年では短い

本気の恋愛が壊れた時、立ち直るには10年では短すぎると思うという話を飲み会でしていると、まあそりゃないわ、単にいい出会いないんじゃないの派と10年忘れられなければ一生忘れられないだろうという派などがいた。ふむ。でも自分にとって10年と言うのはとても短かった。それは昨日の事のように鮮やかで衰えることなく。
でも15年はどうだろう、20年は?と考えていくと、さすがに多少は癒される部分はあるのかなぁと思う。それと学習効果もあるんだろう。知らなかった事やわからなかった事が少しずつ埋められてくる。そしてようやく熱が冷め、冷静に客観的に見る事が出来る。
そう、それぞれの事情。でもそれを知るすべもなく、大きな感情は叩きつけられて酷く深い谷、闇の中に猛スピードで突っ込んで行く。本当は目を凝らせばそこには明るい部分もあったのに。
まあもう全部終わったことだけど。あとはやや崩れたセピア色の風景しか残ってない。けれど罰を与え続けた自分を許す事は出来る。ひどく不器用だったな。そして致命的に好きであって。
また、愚かだった。賢明になろうと思う。愚かでいて当然得られた部分ももうないんだし。
久しぶりの日の光は酷くまぶしく、やや居心地が悪い。あの後、いろんなことをちゃんとやりたかったな。
でも今からでも遅くない。いつもやるべき方向は決まっているのだ。