再結晶

バラバラに飛び散っていた破片がやがてまた固まってくる。
よく考えたらそう卑下したものでもない。ただ記憶が飛んで、痛みだけが前面に出る。
ほんとは飛び散ってるわけではないのだろう。多分、心理的なバイパスがかかって奥まで届かない。自衛や統治といった働きを妨げるのだろう。
持って行き場のない哀しみがある時、自分を罰しようとするのは悪い癖だ。
濡れることを嫌って、バーナーの青白い炎で轟々と自分を焼いてしまう。
それはどう考えても否定なのだからしょうがないんだけど。
また新しい音楽が流れるまで、静かに待つ。